赤い魚体と、脂の乗った上品な白身が特徴の「のどぐろ」は、島根県を訪れたら味わいたい魚介グルメの一つです。
塩焼きや煮付けだけでなく、鮮度のよいものは刺身や握り寿司、炙り丼などでも提供されています。
なかでも浜田漁港で水揚げされるのどぐろは全国的に知られ、一定の条件を満たした魚は「どんちっちノドグロ」の名で出荷されています。
ただし、のどぐろは一つの決まった料理名ではなく、魚そのものを指す呼び名です。
ここでは、のどぐろが島根県の名物として親しまれている理由や旬、代表的な食べ方、現地で食べられる店などを紹介します。
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島根県のご当地グルメ「のどぐろ」とは?
標準和名はアカムツ
のどぐろの標準和名は「アカムツ」です。
赤い魚体を持ち、口を開けると喉の奥が黒く見えることから、島根県をはじめとする日本海側では「のどぐろ」と呼ばれています。
身はやわらかく、淡い紅色を帯びた白身です。
白身魚でありながら脂質が豊富で、口の中で脂の甘みと旨みが広がることから「白身のトロ」と表現されることもあります。
北海道から沖縄まで広い範囲に生息していますが、島根県浜田市の沖合は日本有数の漁場として知られています。
島根県では主に底びき網で漁獲される
島根県ののどぐろは、主に底びき網漁業で漁獲されます。
浜田漁港へ水揚げされる魚は、対馬周辺から浜田沖にかけての山陰沖西部で獲られたものです。
この海域には脂質に富むプランクトンや甲殻類が多く、それらを食べて成長することが、浜田ののどぐろの豊かな脂につながっていると考えられています。
島根県の調査では、山陰沖西部で獲れるアカムツの脂質含有量が高い個体では30%を超えることもあると紹介されています。
脂の量には漁場や個体による差があるため、すべてののどぐろが同じ味わいになるわけではありません。
それでも、浜田産ののどぐろは、やわらかな身と濃厚な脂を持つ高級魚として全国へ出荷されています。
浜田のブランド魚「どんちっちノドグロ」
すべてののどぐろが名乗れるわけではない
「どんちっちノドグロ」は、浜田市の水産ブランド「どんちっち三魚」の一つです。
どんちっち三魚には、ノドグロのほかにアジとカレイが含まれます。
浜田市水産物ブランド化戦略会議に加盟する団体の沖合底びき網漁船が山陰沖西部で漁獲し、浜田漁港へ水揚げしたのどぐろのうち、サイズが80グラム以上で鮮度などの条件を満たしたものが「どんちっちノドグロ」として出荷されます。
出荷時には生産者情報を記載したブランドシールが貼られます。
つまり、島根県産や浜田産であれば、すべてが「どんちっちノドグロ」になるわけではありません。
「どんちっち」の名前は石見神楽に由来する
「どんちっち」は、石見地方で神楽囃子を表す幼児言葉に由来する名称です。
やがて石見神楽そのものを表す言葉としても使われるようになり、浜田を代表する食と伝統文化を一緒に発信したいという思いがブランド名に込められています。
のどぐろは2009年に「浜田市の魚」に選ばれました。
かつては小型の魚が漁師の普段のおかずとして扱われることもありましたが、現在は浜田を代表する高級魚として観光や贈答品にも活用されています。
島根県ののどぐろの旬と漁期
秋は脂の乗ったのどぐろを楽しみやすい
のどぐろは一年を通して味のよい魚とされていますが、とくに脂が乗る秋が味わい深い時期として紹介されています。
島根県では沖合底びき網漁業が8月中旬に、小型底びき網漁業が9月に解禁されるため、秋は新しい漁期ののどぐろが出回り始める季節でもあります。
浜田の「どんちっちノドグロ」は、原則として8月中旬から翌年5月末までに漁獲された魚が対象です。
6月1日から8月15日までは、資源保護のため沖合底びき網漁業の休漁期が設けられています。
飲食店では冷凍品や別の漁法・産地の魚を扱う場合があるため、夏にまったく食べられないとは限りません。
浜田産の鮮魚や「どんちっちノドグロ」を目当てにする場合は、入荷状況を店へ確認しておくと安心です。
島根県で親しまれているのどぐろの食べ方
煮付け
浜田市の公式情報では、地元で一般的な食べ方として煮付けが紹介されています。
しょうゆや砂糖などを使った煮汁で炊くと、やわらかな身に味がなじみ、脂の甘みも引き立ちます。
身が繊細で崩れやすいため、箸で骨からそっと外しながら食べる料理です。
塩焼き
塩焼きは、のどぐろの脂と身の旨みをまっすぐに味わえる食べ方です。
焼くことで皮は香ばしくなり、身からは脂がにじみ出ます。
大きさによって食べ応えや価格が変わるため、店によっては魚のサイズを選べる場合があります。
刺身・握り寿司
鮮度のよいのどぐろは、刺身や握り寿司でも味わえます。
加熱した身とは異なる、しっとりとした食感と脂の甘みが魅力です。
皮目を軽く炙った刺身や寿司では、香ばしさも加わります。
入荷量や魚の状態によって提供されない日もあるため、刺身を目当てにする場合は事前確認がおすすめです。
一夜干し
一夜干しは、島根県浜田市に伝わるのどぐろの加工品です。
日光に当てずに短時間乾燥させることで、やわらかな身の水分を残しながら旨みを凝縮します。
まずは調味料を付けずに焼き、そのままの塩加減と脂を味わうのが定番です。
冷凍品を取り寄せやすく、自宅で島根の味を楽しみたい人にも向いています。
のどぐろ丼・炙り丼
薄切りや炙ったのどぐろをご飯にのせる丼は、観光中の食事にも選びやすい一品です。
出雲市の「のどぐろ日本海」では、特製だし醤油で味わう「のどぐろ丼」が看板商品になっています。
浜田市の「めし処 ぐっさん 波子店」では、炙ったのどぐろをそのまま味わった後、魚のあらから取っただしをかけて楽しむ「のどぐろ炙り丼」を提供しています。
島根県でのどぐろを食べられるおすすめ店
のどぐろ日本海 出雲市駅前店
・店舗名:のどぐろ日本海 出雲市駅前店
・住所:島根県出雲市今市町1271-5
・電話番号:0853-21-8686
・アクセス:JR出雲市駅から徒歩約2分、一畑電車の電鉄出雲市駅から徒歩約5分
・営業時間:16時30分~22時30分(ラストオーダー22時)
・定休日:不定休
・駐車場:なし(近隣にコインパーキングあり)
・特徴:のどぐろ丼、刺身、塩焼き、煮付け、揚げ物、蒸し物、しゃぶしゃぶなどを扱う専門店
JR出雲市駅の近くにあり、複数の調理法でのどぐろを食べ比べたい人に向いている店です。
焼き物や煮付けなどは魚の大きさによって価格が変わり、水揚げ状況によって用意できるサイズも異なります。
看板の「のどぐろ丼」は、2019年と2020年の「全国ご当地どんぶり選手権」で2年連続グランプリを獲得し、殿堂入りした丼です。
予約方法やコース内容が変更される場合があるため、訪問前に公式サイトで最新情報を確認してください。
めし処 ぐっさん 波子店
・店舗名:めし処 ぐっさん 波子店
・住所:島根県浜田市久代町1655-28
・電話番号:070-5308-5976
・アクセス:山陰道・浜田東ICから車で約5分、石見交通「アクアス前」バス停下車すぐ
・営業時間:10時~15時
・定休日:火曜日・水曜日
・駐車場:あり(無料)
・特徴:のどぐろ炙り丼、海鮮丼、海鮮ユッケ丼などを提供する海鮮料理店
浜田市観光協会の公式サイトでも「のどぐろ炙り丼」が紹介されている、ランチに立ち寄りやすい店です。
炙った切り身の香ばしさを味わった後、のどぐろのあらから取っただしをかけ、だし茶漬けのように締められます。
しまね海洋館アクアスの近くにあるため、水族館と組み合わせた観光プランも立てやすい立地です。
営業時間や定休日、のどぐろの入荷状況は変わる可能性があるため、公式情報を確認してから訪れてください。
島根県でのどぐろを提供しているお店の口コミ・感想まとめ
のどぐろ日本海 出雲市駅前店の口コミ
実際にのどぐろ料理を注文した人の口コミでは、丼だけでなく、刺身、塩焼き、煮付け、あら煮など選択肢の多さを評価する感想が見られます。
刺身は適度な歯応え、塩焼きはジューシーな身と香ばしい焼き加減、あら煮は野菜まで味がしみていたという声がありました。
のどぐろ丼については、脂の乗った身と特製だし醤油の組み合わせが印象に残ったという感想があります。
一方で、だし醤油を濃く感じた人もおり、少しずつかけて味を調整したという投稿も確認できました。
駅から近く利用しやすい反面、開店後まもなく満席になったという口コミもあります。
のどぐろを目当てに訪れるなら、予約条件を公式情報で確認し、混雑しやすい日には早めの来店を検討するとよいでしょう。
めし処 ぐっさん 波子店の口コミ
のどぐろ炙り丼を食べた人からは、炙った身の香ばしさと脂の甘みがよく合うという感想が見られます。
丼としてそのまま食べた後、だしをかけて締める流れを楽しみにしている人も多く、二つの味を楽しめる点が好評です。
一方、切り身が薄めで、期待したほど脂の強さを感じなかったという意見もありました。
脂の感じ方や丼のボリュームに対する印象は、魚の状態や個人の好みによって分かれるようです。
週末や大型連休には待ち時間が発生したという投稿が複数ありますが、数組待ちでも比較的早く入店できたという人もいます。
店内は大きくないため、アクアスと一緒に訪れる場合は、時間に余裕を持たせておくと安心です。
口コミ・感想の作成で参考にしたサイトやブログ
・トリップアドバイザー|のどぐろ日本海 出雲市駅前店の口コミ
・食べログ|めし処 ぐっさん 波子店の口コミ
・na-na|浜田市の特産品のどぐろを味わえる「ぐっさん」
のどぐろ提供店周辺の観光スポット
出雲大社
・観光地名:出雲大社
・住所:島根県出雲市大社町杵築東195
・電話番号:0853-53-3100
・参拝時間:6時~19時
・定休日:年中無休
・のどぐろ日本海 出雲市駅前店からのアクセス:近くの電鉄出雲市駅から一畑電車で出雲大社前駅へ向かい、下車後徒歩約10分
縁結びの神様として知られる大国主大神を祀り、神話のふるさと出雲を象徴する神社です。
店は夕方から営業するため、日中に出雲大社を参拝し、出雲市駅へ戻ってからのどぐろ料理を味わう流れが組みやすいでしょう。
電鉄出雲市駅から出雲大社前駅へ向かう列車は、川跡駅で乗り換える場合があります。
運行時刻や参拝可能な範囲は変更されることがあるため、出発前に公式サイトを確認してください。
島根県立しまね海洋館アクアス
・観光地名:島根県立しまね海洋館アクアス
・住所:島根県浜田市久代町1117番地2
・電話番号:0855-28-3900
・営業時間:通常9時~17時、7月20日~8月31日は本館9時~18時(入館は閉館1時間前まで)
・定休日:毎週火曜日(祝日の場合は翌平日。長期休暇期間などは無休の場合あり)
・めし処 ぐっさん 波子店からのアクセス:徒歩圏内
シロイルカのパフォーマンスで知られる、中国・四国地方最大級の水族館です。
館内を見学してから近くの店でのどぐろ炙り丼を食べれば、浜田の海を観光と食の両方から楽しめます。
水族館と店は定休日が重なる場合があるため、火曜日前後に訪れる際は、両施設の営業予定を確認しておきましょう。
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のどぐろに関するよくある質問(FAQ)
夏でも島根県でのどぐろを食べられますか?
飲食店によっては、夏でも冷凍品や沖合底びき網以外で漁獲された魚を提供する場合があります。
ただし、浜田の沖合底びき網漁業は6月1日から8月15日まで休漁となり、「どんちっちノドグロ」の対象となる漁獲期間も8月中旬から翌年5月末までです。
産地や鮮魚にこだわる場合は、予約時に入荷状況を確認してください。
島根県浜田市のふるさと納税でのどぐろ一夜干しを取り寄せられますか?
楽天市場の島根県浜田市ふるさと納税では、返礼品として「のどぐろ一夜干し『大人気セット』」を申し込めます。
昔から干物作りが盛んな浜田漁港内の自社工場で加工されており、脂の乗ったのどぐろを塩のみで控えめに味付けした一夜干しです。
酸化防止剤などは使用されておらず、1枚ずつ個包装された冷凍状態で届くため、必要な分だけ取り出して焼けます。
内容量は350グラムから1.2キログラムまで複数の選択肢があり、1尾100~200グラムほどの中サイズを組み合わせたセットです。
魚焼きグリルだけでなく、フライパンでの焼き方を記載した案内も同封されるため、家庭でも調理しやすくなっています。
なお、原材料ののどぐろは国産または韓国産を含むと記載されており、すべてが島根県産とは限りません。
浜田市内の工場で加工された返礼品であることと、魚の産地は分けて確認しておきましょう。
寄附金額、選べる内容量、在庫、配送時期は変更される場合があるため、申し込み前に楽天市場の商品ページで最新情報を確認してください。

まとめ
のどぐろは標準和名をアカムツといい、喉の奥が黒いことからその名で呼ばれる、脂の豊かな白身魚です。
島根県では主に底びき網で漁獲され、とくに浜田漁港で水揚げされる魚は、やわらかな身と脂の乗りで全国的に知られています。
一定の漁場、漁期、サイズ、鮮度などの条件を満たしたものが「どんちっちノドグロ」であり、島根県産のすべてののどぐろを指す名称ではありません。
地元では煮付けが一般的ですが、塩焼き、刺身、握り寿司、一夜干し、丼でも楽しめます。
さまざまな調理法を試したいなら出雲市の「のどぐろ日本海 出雲市駅前店」、炙り丼とだし茶漬けを楽しみたいなら浜田市の「めし処 ぐっさん 波子店」が候補になります。
漁期や水揚げ量によって提供状況が変わるため、目当ての料理がある場合は、店舗や通販サイトで最新情報を確認してから島根ののどぐろを味わってみてください。


